世界の意識が入ってくる

20日ほどインドを旅してきた。

なんだか色々と感覚が変わったような気がする。

日本人の感覚では絶対ありえないような非現実世界の中を

彼らは当たり前の日常として生きていた。

 

死にそうな目に何度もあった。

その度に二階堂和美さんの曲を聞いて正気を保っていた。

彼女の曲を聞きながら見るインドの風景があまりにも美しすぎてよく一人で泣いていた。

最近涙もろくなった気がする。

 

皮膚のトラブルに見舞われて何日か現地の病院へと通った。

ホテルに帰りもらった薬を塗ると意識が飛びそうなほどの激痛が走った。

身体をくねらせて痛みに耐える。

その時力いっぱい目をつぶると目裏に鮮やかな色彩の

見た事もないような美しい模様が走馬灯のように浮かんだ。

 

身体が生命の危機に直面しているまさにその時に、

世界がいつもより美しく見えるというのは不思議な現象だなぁと思った。

 

ブッダが悟りをひらくために移動したという場所も案内してもらった。

彼は岩山の洞窟で6年間もの間瞑想をつづけるも、悟りをひらくには至らず

山を降り、場所を転々とした後、現在マハーボディー寺院が建つ場所にある菩提樹へとたどり着きそこでついに悟りをひらいたらしい。

 

彼ほどの人ですら何かの確信を得るために

それだけの時間をかけ、それだけ場所を変えなければならなかった

それはとても重要な事のように思えた。

 

全てのインスピレーションは場所、状況、身体感覚が奇跡的な出会い方をした時に初めて訪れるものだということ。

 

それが今回の旅でいちばんの気付きだったかなと思う。